朝10時からのたった1時間。
その1時間のために、何週間も練習をして
何時間も費やして、
わざわざ何時間も飛行機に乗って
何万円も出して。
それが、ワールドカップ。
ワールドカップの予選である。
私達の競技は他の2種目に比べると進行が速い。7人の5本勝負総当たり。
そして、その一瞬に全力を注ぐ。儚い。
私はその一瞬でこれまで三回連続泣いてきた。
今回。やっと、うまくいった。
手を貸してくれたのはカテ様。
私のチームメイトはみんな、私の葛藤を知っている。だから、いつも手を貸してくれる。
昨日、練習の時に、
マユ、私達同じプールよ。
え、当たるの?やだなー
ねー
という会話をしていた。
それが功を奏した。
私はそもそも予選の戦い方が下手なのだ。
流れを作っていくことが、なかなか上手くいかなくてズルズル負けを重ねたりする。
私の試合の前に試合をしていくカテ様。
彼女は今日とても強かった。
見ていて、すごいなと思った。
それに続こうと、私は試合に入った。
彼女は言った。
マユ、勇気を持って。カッティーバ。
カッティーバとは、するどくとか貪欲にとか悪者にとか、そうゆう強い自分になる鼓舞する言葉である。
ありがとう。
すると、ベンチから声が飛んできた。
マユ!ガンバレ!
〇〇!
戦術の指示。
はい。それをやる。笑笑
今回2勝4敗だったのだが、
その2勝は彼女の戦術のおかげだ。
そして、わたしにプール戦の組み立て方を見せてくれた。
自分の試合なのに、私が試合をする時
ずっと声をかけ続けてくれた。
マユ、大丈夫。勇気を持って。
うん。
何?何なん? どんだけ優しいん?
余裕がある。すごく余裕がある。
年下だけど、本当に今回は助かった。
当たるのは嫌だったけど、
彼女が側にいて見本を見せてくれたので、
私は今度から予選を上手く戦える気がする。
ああ、こうやって戦えばいいんだ。
って思った。
振る舞い方も戦術も。
今まで下手くそだった私。
今回で学んだ。予選の戦い方。
結果的に予選はまた、上がれなかったけど
私はちゃんと内容がある試合をした。
マエストロもずっと声をかけ続けてくれた。
マユ、これをやりなさい。わかった。
今回面白かったのが、ある場面で
右側から日本のコーチのウッチェコーチが、
マユ!!アタック!! とアドバイス。
左側から私のマエストロが、
マユ!!アタック!!とこちらも。
それが両側から同時に聞こえてきた。
同じタイミングで。
ステレオ。
わかりましたよ!笑笑
二人のコーチ方、アドバイスありがとうございます!
やります。笑笑
私は自分のサーブルを代えてかれこれ3カ月になる。
だいぶ形になってきた。
攻撃態勢から組み立てていく。
本当は攻撃が苦手だけど、日本人の、私が世界で戦うには攻撃態勢からの組み立てが重要だ。
たった1時間だったが、
その1時間は私にとってとても大切な1時間で、
その1時間には最高のパフォーマンスができるように支えてくれる人達がいて、
その1時間で沢山のことを学んで、
いい今年の出だしだ。
今まで通りだったら、全敗していただろう。
全ては決めた覚悟と、周りの支え。
まだまだ強くなれる。
カテ様。本当にありがとう。
私は情けないけど、今回君がいてくれたから、
やっとマトモに試合ができた。感謝。
またイタリアに戻って、修行します。
次は2月10日。ローマ。
私は試合に全力を注ぎ、
ベストパフォーマンスを発揮させる。
自分の覚悟と決断。
2月は自分を磨く時間にする。
次は3勝3敗を目指す。
一歩ずつ。上へ。
挑戦を始めるのは、いつからでもいい。
挑戦し続ける自分でいたい。
共に歩むコーチと仲間と、
私は少しずつ前へ進む。
試合はいつだってこわい。
負けるのが嫌だ。こわい。
それでも攻撃態勢へ。
攻撃があるからこその技の展開。
こわくてもいい。
だからこそ、攻撃を思い切る。
思い切るからこそ、点につながる。
へなへなな自分も、いつも周りの人にしばいてもらいながら、
ピストの上ではするどいです。
ワールドカップに挑むのをやめなくてよかった。
沢山の課題と学びがある。
世界最高レベルの舞台で自分を試す。
それが、試合。
さぁ、次へ。
よくがんばった。自分。
次はもっと、攻めまくる。
スポンサーのjiru kajina さん
カナデルさんのワッペン。
カテ、ミキ。
アメリカ在住ミヤコさんと
カテ様
チカちゃん
攻撃態勢。
顔が丸い。
時差ボケによるむくみ?
さぁ、また再始動。